Vol.01
Rogo_Iijima

Photo_IijimaFace

        〈略歴〉
昭和17年  東京に生まれる。
昭和40年  東京写真短期大学を卒業。
      卒業と同時に写真家杉山吉良氏に師事。
昭和42年  アサヒカメラ誌に聾児の世界「音を求め
      る子ら」を発表。
昭和48年  フリーとなる。
昭和49年  集団展「日本人をは何か」に参画
     (東京・大丸にて)
昭和50年 集団展「日本人をは何か」に参画
      (東京・小田急百貨店にて)
昭和51年 フォトアート誌には鉄の美「 THE STEEL」
      を発表。
昭和52年  4人展に「儀式」を発表
昭和53年  4人展に「海」を発表 
昭和54年  4人展に「棄海」を発表
昭和55年  個展「雪国の女-(寒流)」を開催
昭和56年  アサヒカメラ誌に「寒流」を掲載
昭和57年  スウェーデン「 PHOTO 」誌に「寒流」を発表
昭和59年  VISCA主宰
昭和61年  個展「静かな都市の風景・カラー(サイレンス)
      を開催
平成 3年 「歩々清風」を出版
平成 4年  写真と名画で語る「上村松篁・魂の賛歌」     写真家・飯島幸永の眼ーを開催

現在 CONTAX CLUB 機関誌「DO」のフォトコンテストビギナーの部審査員、日本写真協会会員 人物、風景、イメージなど幅広く出版、広告の表現活動を行う。



 

 


PhotoAlbam_Kamimura


 花鳥を描く「上村松篁展」
 98年6月2日-8月30日 
資生堂アートハウスにて開催


オンライン支部の自己紹介
先生、初めまして、CONTAXクラブ・オンライン支部事務局です。
  我々は、CONTAXクラブの中でも、コンピュータによるインターネットやパソコン通信を通
  して支部のコミュニケーションを図っていくという、ちょっと変わった支部なんです。
  飯島先生はこのようなメディアに興味をお持ちですか?
はい、興味を持っています。
  でも、実は僕メカに弱いんですよ。実はカメラも同様で(笑)。何というか、必要に迫られ
  てというか…。
このインタビューは、我々のHomePageの「Special Sheet」というコーナーに掲載する
  予定 ですが、結構ロゴやフォントなども凝っているんです。
それじゃ、後でURLを教えてくださいね。
先生は、きっとアナログ人間だろうな、って思ったんです。で、先ほどのような質問をし
  てみたのですが、我々としてはこのメディアの新たな可能性として、この様な形式でのプ
  ロの先生方とのお話を紹介するとともに、作品もある程度まとめた形でいっしょに見せて
  いきたいと思っているんです。そんな新しい試みを、実体験していただきたいなと思った
  んです。
それは、是非そうしてもらいたいですね。何というか、クラブの概念を変えようとしてい
  ますね。
  インターネットって細胞、そうアメーバの様なものですよね。その世界の中で自分自身の考     えを、どう伝えるか?何を伝えるか?ってところが、やはり問題だと思うし、興味もありま
  す。
  発表の場というのは非常に大切なんです。作品って見せる事がすべてだと思っているから。
  伝えようというところがね!

写真の本質について
なるほど…
だから、極端に言えばピンが多少甘かろうが、人の心をいかに引き付けているかの方が大
  事だ と思いますよ。テクニックや構図ばかりにこだわらず、どう表現しているかってこと
  の方が大切 ですよ!
先生の撮影ジャンルはやはり人間が中心ですか?
僕は初めてカメラを持って撮り始めた頃、写真って人間だって思った。
なんで最近、風景写真が多くなってきたんでしょうか?
そうねぇ、やっぱり時代だと思いますよ。自然保護、地球環境などで関心がそっちへ向い
  ていること、個展などができて、日本にはちょうど素晴らしい四季があるし、それらを見
  て歩きながら作品が残せるって部分かな?
  だけど、僕はスナップ。特に私が撮っているようなある特殊な才能を持った人間の姿。
  これって、たぶんプロしか撮れないと思うんですよ。誤解があるかも知れませんが、まず
  一般の方では接点さえ無いと思うんです。
  だから、こだわっているのはその部分で、自分しか撮れないもの、これだけを撮る。
  自分の気持ちの中で撮りたいものしか撮らない。
  風景も撮りますよ。でも、それは仕事だから、つまりビジネス。
  でも、僕にとっての人物は違うんです。
  写真は、この1枚の中に自分が何を伝えたいか、何を伝えようとしているかが入っていなけ
  ればならない。
  これぞプロの仕事だと思っています。

CONTAXが好きな理由
うーん、さすがにプロですね。ところで、先生はすべてCONTAXでお撮りなんですか?
もちろんです。何といってもあの深みのある描写は魅力です。
なぜCONTAXがよかったのですか?
そりゃ、違いが大きいですよ。まず柔らかい。味がある。深い味わいがあるというか、皮膚
  の表情などを撮った時に本当に素晴らしい。
  階調が豊かなんでしょうね。それが、何というか絵画調でさえあるんです。
  ヨーロッパ的と言えるのかもしれない。光と影との部分を重要視する、そんなヨーロ ッパの
  風土が生きているように思えますね。
  それと、一番大切なのは、背景のぼけ味ですね。
それは良く言われますよね。
写真ってすべて写ってしまう。だからこそ、空間が大切だと思うんです。空間を空間とし
  て如何に見せるか?これが難しい。この部分の表現にCONTAXのぼけ味を使うんです。
  だからこそCONTAXを使う意味があるんです。
なぜ、ツアイスレンズってぼけが良いんでしょうね?
ぼけの形が丸いですよね。この感じが非常に日本画的だと感じます。僕がCONTAXを使い
  続けているのは、僕の作品に関して表現上必要だったこと、そして昔は高価で買えなくて、
  いつか使ってやるぞって思ったから(笑)
ははは、ほんと高いですよね!
   では、CONTAXを使った事で、作家としてプラスになりましたか?
それは当然です。性能が自分の作品にマッチし、自分の作風に協力をしてもらえていると
  感じています。
その辺は、HomePageで強調しておきますね(笑)他メーカーで気になるようなレンズっ
  てありますか?
特にありませんね。

お気に入りのツアイスレンズ/ボデイは
それでは、ツアイスレンズ群の中で、先生の一押しレンズといったら何でしょうか?
うーん、困ったなぁ…気に入っているのは28mmだね。ただ、僕の場合はレンズに対して、
  あまり細かな要求って無いんですよ。
  むしろ、細かい点よりも、全体の意志が大切だと思うんです。
  要は自分のイメージを如何に表現してくれるかだから…
距離的には何ミリぐらいが常用ですか?
まぁ、スナップ中心だから中望遠が多くなるんですが。そう、100mmのF2は良いね。す
  ごく 透明感がある。
  ワイドは18mmが好きですね。
そうですか。実は仲間内で割に18mmは批判的な人が多いんですよ(笑)周辺光量落ちが
  あるからでしょうか?
そりゃ、コマーシャル関係の人じゃないの?
  このレンズはパースペクティブがすごく良いんです。
  まっすぐ撮れば歪まないので、ほんと安心できる。
  これを手放す人って、きっと使い切れていないんだと思うなぁ…
そうかも知れませんね。ところで、カメラの方は何をお使いですか?
AX、RX、167MT、そしてRTS2型を使っています。その中でもAXはほんと使い
  やすく、これが僕のメインというところですね。
フィルターなどは、お使いになりますか?
必要に応じて使いますが、必要最小限です。UVも。直にやりたいんですよ。カラーで撮
  るからには、色にこだわりたいから…写真はレンズを通して見る。だから、その前にガラ
  スがあってはいけない、と。
なるほど。今後、京セラCONTAXに対する要求なんかありますか?
ボディの中に、フィルターを入れたら面白いと思うな。ディジタルでも良いから。
  たとえばマゼンタがほしいときに、それをダイヤルで入れて、確認できる様な…

AF(オートフォーカス)について

面白いですね、それ。
   それでは、AFについてはどうお考えですか?
うーん、難しい問題だ。これは使い方で、使い方を良く知っていて使っているのと、そう
  じゃ無いのでは違うものができてくると思いますね。
   僕はすべてマニュアルなんです。マニュアルの原理って写真の原理そのものなんですよね。
  だから、これがわからないと、何を使ってもだめだと思うんです。たとえば露出。カメラが
  出した値が正常値じゃないでしょ。
  自分の思う正常値ってのがほんとのニュートラルじゃないですか。
  これがわからなければ、オートは何も意味をなさないと思っています。

  目の前にあるものを、ただ撮るだけなら、極端な話サルでも撮れる時代になった。
  だから、人間が撮るからにはそこにきちんと表現したいものが写っていなければならない。

  じゃ、写っているのが写真かというと、記録と写真はあきらかに違う。
  作品は、光を読み、構図を整え、シャッターチャンスを考えて、レンズの長さを選び出して、
  1枚の作品として発表する。
  それに、プラス、プロは何を伝えたいかという内容がなければならないと感じる。

お気に入りのフィルムは
うーん、わかります。でも、難しいですねぇ…さて、だんだん時間も過ぎてきたので、最
  後にフィルムについてお聞きしたいのですが、最近気に入っている常用フィルムは何でしょ
  うか?
  CONTAXに合うってところでは?
フジのアスティア、あれは非常に良いと思いますね。透明感があり軟調がいい。コダック
  はクローム系が良いですね。
  僕、ちょっと面白い撮影をするんですが、たとえばコダクロームの25を50にセットし
  て撮るんです。
  で、ハイライト部分を計算して露出を決めると、シャドー部分がつぶれ気味になって、こ
  の感じが好きなんです。
  あくまで設定はノーマルのままでね!

おわりに
   いろいろなお話を聞かせていただき、今日は本当にありがとうございました。
   これからも、是非いい作品をお撮りください。オンライン支部みんなで応援しますから。
   本当に今日はお忙しいところをありがとうございました。

◎文中敬称略   ◎取材:羽仁 久人  ◎編集:萩谷 茂
◎取材場所:銀座鳩居堂・コンタックスクラブ本部